ヒッグス粒子


ヒッグス粒子とは、1964年にエディンバラ大学の理論物理学者ピーター・ウェア・ヒッグスによって提唱された、素粒子に質量を発生させる理由を説明するヒッグス場理論から推測される理論上の粒子です。

素粒子の「質量の起源」を説明する電弱理論における対称性の破れによるもので、ヒッグス場を量子化することで得られる粒子で、ヒッグス場によって質量を獲得するメカニズムをヒッグス機構と呼びます。

標準理論では、宇宙の始まりであるビッグバン直後には、クォークや電子、Wボソンといった全ての素粒子が、何の抵抗を受けることもなく質量がゼロの状態で真空中を自由に運動できていたと考えられています。

しかし、ビッグバンから、10-13秒過ぎたころに、自発的対称性の破れが生じて真空の相転移が起こり、ヒッグス場という場が真空をヒッグス粒子で満たしてしまったと考えられます。

すると自由に運動をしていた素粒子はヒッグス場と反応して、ヒッグス場と相互作用を起こす質量のある粒子と、相互作用を起こさない質量のない粒子に分かれるようになりました。

ヒッグス粒子の発見 ヒッグス場を量子化して得られるのがヒッグス粒子であり、素粒子の標準模型の中でも最後まで未発見の粒子です。

スイスのジュネーブ郊外に建設され、2008年より稼働したCERNのLHC加速器は、ヒッグス粒子の発見が高エネルギー加速器実験の最重要の目的のひとつとなっています。

ヒッグス粒子は、存在するとしても極短時間の寿命であり、さまざまなモードで崩壊するため、確認するには、そうして崩壊した粒子を調べることで行われます。

CERNのLHCの衝突実験で、およそ10兆回に1回しか生成されないと言われている実験の分析をした結果、いくつかの崩壊過程から、これまでに排除されていない低い質量領域において、ヒッグス粒子が「垣間見られた」と2011年12月に発表ありました。

ヒッグス粒子が存在するかしないかについても、さらにデータを収集、解析することで、2012年の後半には最終的な回答が出るとされています。

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